かつて5ナンバーサイズミニバンの王者だったホンダ「ステップワゴン」。最近はやライバル車の日産「セレナ」や、トヨタ「ノア」に押されていましたが、今回2009年以来6年ぶりのフルモデルチェンジでどう変わるのでしょうか?
変更点その1:ダウンサイジングターボの採用
変更点として注目なのは、自動車の要エンジンです。新型のステップワゴンには新開発の1.5LVTECターボエンジンが搭載されます。これは今流行りの「ダウンサイジングターボ」ですね。フォルクスワーゲン「ゴルフ」などが採用しているタイプです。
ターボエンジンと言えば昔は「燃費が悪い」というのが常識でした。しかし今は技術が進歩し、「馬力があってしかも低燃費」と良いことづくめになっています。
ダウンサイジングターボの主流は主にヨーロッパです。自動車にも環境性能が求められるようになった時、日本とヨーロッパは異なる方針を取りました。日本がプリウスやリーフなどのハイブリッドや電気自動車を選択したのに対し、「走り」も重視するヨーロッパではこのダウンサイジングターボが選択されました。
今回ステップワゴンが搭載A15B型エンジンの最高出力150ps/5500rpm、最大トルク20.7kgm/1600~5000rpmとなっています。これは2Lガソリンエンジン並みの性能です。
ステップワゴンの燃費は16.2~17.0km/L。これはマイルドハイブリッドであるセレナの13.6~16.0を上回る数値です。
しかもハイブリッドではなくガソリン車なので車両価格も抑えられるのも魅力でしょう。新型ステップワゴンの車両価格はノーマル車グレードBで228万8千円からと発表されています。現行トヨタ「ノア」のハイブリッドモデルは293万円からなのでかなり差があります。
変更点その2:サイズの大型化
新型ステップワゴンのサイズを以下の通りです。( )内は4代目との比較
全長4735mm (+45mm)
全幅1695mm (±0mm)
全高1840mm (+25mm)
ホイールベース2890mm (+40mm)
全幅以外はすべて大きくなっていますね。
ちなみに現行のセレナ(20S)は以下になります。
全長4685mm
全幅1695mm
全高1865mm
ホイールベース2860mm
こちらも全幅以外はすべてステップワゴンが大きいサイズになっています。ウェイクやハスラーなどの軽自動車もそうですが、やはりミディアムミニバンでも広い室内空間が求められているようです。
なお、ステップワゴンは代々ノーマル車とスポーティモデルが用意されています。スポーティもでる「ステップワゴンスパーダ」は全高1855mmになり、こちら3ナンバーサイズです。
このサイズアップによって室内もかなり広いものになっていそうです。
木目調の落ち着いた内装
続いては内装です。まだ詳細は発表されていませんが、シフトノブやダッシュボードに木目調パネルを採用した優しい質感になっています。ファミリーユースを意識した感じです。お子さんも乗るので、このくらいソフトな方がいいですね。
ちなみにスパーダの方はブラックとシルバーの加飾パネルで「決めた」感じです。ノーマルの装飾では物足りない、という人にはこちらがオススメです。
作りは結構複雑ですね。中央部に段差があって、ナビの両脇のエアコンの吹き出し口が左右で違います。インパネがダッシュボード上部にあるので、ハンドルの奥が若干、持て余している感じがします。なにか特別な機能があるのかもしれません。
上部にナビとエアコンの吹き出し口、下部にオートエアコンとシフトノブの作りはもう定番です。
外装で注目は新装備のワクワクドア
外装で注目なのはなんといっても「ワクワクゲート」でしょう。ワクワクゲートは従来のミニバン通り上下開くのとは別に、半分に割れて乗り降りできるようになっています。一体どんな使い方ができるのか続報がまたれます。
気になる価格は?
新型ステップワゴンの価格はノーマル仕様のBグレードが228万8000円~、Gグレードで248万円~となっています。スポーティモデルのスパーダは272万円~です。
ちなみに来年春には2Lハイブリッド仕様も追加予定となっています。5ナンバーサイズミニバンシェアでの復権なるか? ホンダ渾身の一台となりそうです。
コメントを残す