意外と知らないタイヤの役割
自動車のタイヤには様々な役割があります
- 自動車の荷重を支える
- 路面の衝撃を吸収する
- エンジンの回転運動を路面に伝える
この最後の回転運動を伝えのるに重要な要素が「摩擦力」です。タイヤから路面を後方に押し返そうとする力が伝わり、その反力としてクルマが前に進む駆動力が生まれます。
この摩擦力は「荷重×摩擦係数」という計算式で生まれます。速さを競うF1では車両重量を軽くして、その代わりに摩擦係数の高い幅広のタイヤを履かせています。
摩擦力は触れ合う面積が大きいほど大きくなります。その為、F1ではまったく溝のないタイヤが使われています。しかし、これには弱点があります。雨天だとグリップ力を失ってしまうのです。
これはタイヤと路面の間に水の膜ができてしまう(ハイドロプレーニング現象)ために起こります。
F1は安全性を犠牲にしてギリギリを目指す世界です。しかし、普通乗用車はその為、一般的な乗用車のタイヤには溝が刻まれています。この溝によって排水を促し、路面との接地しやすくしいます。
トレッドの種類
この溝はトレッドと言われています。溝の形(トレッドパターン)は複数存在し、各社が排水性、操縦性、制動力のバランスを考えて日々新しいものが生まれています。
トレッドパターンは大きく分けて4つあります。
- リブ型
縦溝タイプ。舗装道路の走行に適している。排水性が高く、横滑りに強い。
- ラグ型
横溝タイプ。悪路に強い。乗用車にはあまり使われない。
- リブ・ラグ型
縦溝、横溝が両方あるタイプ。舗装道路、未舗装道路どちらにも適しており、現在の主流。
- ブロック型
溝が複数のブロックになっているタイプ。氷雪路の走行に適している。スタッドレスタイヤに多い。
タイヤは劣化する。交換時期はどれくらい?
摩擦力とは一言で言えば「滑りが悪い」ということです。その為、タイヤの素材には摩擦係数の高いゴムが使われています。ゴムは経年によって劣化していきます。劣化として現れる症状は主に二つです。
▼タイヤのひび割れ
タイヤが高熱や紫外線にさらされることで、ゴムが劣化し硬くなることで発生します。これは走行距離が0でも起きるので注意が必要です。だいたい3~4年ほどすると目立ってきます。
▼タイヤの溝(トレッド)の磨耗
走り続けることでゴムが減っていきます。新品時のトレッドの深さは8mmが一般的(エコタイヤだと7mm)です。溝の深さは法令で最低1.6mm以上とされています。それ以下だと、タイヤが破裂(バースト)する危険性があるからです。
ただ3.2mmを下回ると性能が急激に落ちてくるので、通常はこの辺りでの交換をオススメします。目安となる走行距離はタイヤや走り方によってまちまちですが、2万~3万キロ。多くて5万キロほどで交換時期が訪れます。
ただ自分のタイヤの溝が「今何ミリなのか」と把握していることはなかなかありません。溝の深さを測るデプスゲージという道具もありますが、クルマ弄りが趣味でもないかぎり持っていないと思います。
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