直列、V型、水平対向、エンジン構造の違いとは? メリットやデメリットを解説

スポンサーリンク



エンジンの構造は「シリンダーの並びかた」を表す

 

エンジンの構造には3種類あります。
直列、V型、水平対向です。

 

エンジンにはシリンダーというパーツがあります。
このシリンダーの並び方がエンジンの構造を示します。

 

シリンダーが一列に並んでいれば直列エンジン、
V字に並んでいればV型エンジン、
真横になっていれば水平対向エンジンです。

 

a9c83d2f
画像元

 

では、それぞれのエンジンの特徴を見て行きましょう。

 

直列エンジンの特徴

 

engine-inline-41

画像元

 

直列エンジンは最もオーソドックスな構造です。
自動車に限らずオートバイにも使われ、
4気筒を中心に2気筒から6気筒までがよく使われています。

 

かつては7気筒以上の直列エンジンも存在しましたが、
今ではほとんどみかけません。
これは横幅が長くなってしまうためです。

 

メリットは構造が簡単なため、メンテナンスがしやすいこと。
また直列6気筒に限り、もっとも騒音や振動が少ないのも特徴です。

 

これはピストンやクランクシャフトが動く際に互いの振動を打ち消すためで、
その乗り心地はシルキースムーズと言われています。

 

もっとも最近は技術が進歩し、
他のエンジンでも静粛性を確保できるようになり、あまりみかけなくなりました。
現在だとBMWが直列6気筒を作り続けています。

 

s-img1451_2009-Hamann-BMW-7-Series-F01-and-F02-Front-And-Side-1920x1440

(直列6気筒を採用したBMW・7シリーズ)

 

 

V型エンジンの特徴

 

engine-v-6

画像元

 

V字エンジンは多気筒になりがちな大排気量エンジンで採用されます。
直列に比べて交互に並んでいるので、エンジンをコンパクトにできるからです。

 

またクランシャフトも短くなるので、ねじれや歪みにも強くなります。
その半面、機構が複雑なのでメンテナンスが難しいといったデメリットもあります。

 

以前はF1でV8、V10、V12エンジンなどが見られました。
しかし現在は1.6リットルV型6気筒エンジンに統一されています。
エコなどを意識しなくてはいけない、現代らしい変化です。

 

逆にそういったことをあまり考慮しないでいいスーパーカーの世界では、
今も多くのV10、V12といった多気筒エンジンを積んだクルマが
多く誕生しています。

 

0001-1330544559

(V12エンジン搭載、フェラーリ・F12ベルリネッタ)

 

do_lamb101029_01

(V10エンジン搭載、ランボルギーニ・ガヤルド)
1

(V12エンジン搭載、パガーニ・ウアイラ)

 

水平対向エンジンの特徴

 

engine-flat-4

画像元

 

水平対向エンジンはクランクシャフトを挟んで、
シリンダーが左右に水平に配置されています。

 

そのため、互いに振動を打ち消すので、ゆれが少ないとされています。
またパーツのなかでも重い部類に入るエンジンがノッポにならないので、
重心を低く押さえ、安定した走りができるのも特徴です。

 

逆にデメリットとしては、横幅を必要とするのでエンジンが大きくなる、
メンテナンスが難しいといった点が挙げられます。

 

現在この水平対向エンジンを作っているのは、
有名どころだと日本ではスバル、海外ではポルシェだけになっています。

 

水平対向エンジンは技術的には既に「遅れている」と言われています。
しかし、それでもなおそれを採用し続けるのには、
そこにその会社の「特徴」が現れるからでしょう。

 

不利なのはわかっているけれども、それでも挑戦する。
ポルシェやスバルにはそうした意地が見えます。
「ロマンがあるクルマ」と言い換えても良いでしょう。

 

188_s

(スバル・WRX  STI)

20451501_201504

(ポルシェ・911)

 

以上、エンジンの構造についてでした。

スポンサーリンク








コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です