続々と生まれる最新エコカー技術
環境意識の高まりとともに、普及してきたエコカー。エンジンから排出される二酸化炭素や大気汚染物質をどれだけ抑えられるかがテーマですが、その実現方法は様々です。
エコカーというとこれまではハイブリッドが標準でした。しかし欧州などは日本以上に環境基準の厳しさは単なるハイブリッドでは追いつかないほど。各メーカーはその基準をクリアすべく最新技術を開発しています。今回はエコカーの中でも最新技術と言われるプラグインハイブリッド、電気自動車、燃料電池車についてそれぞれ解説します。
第1回目は「プラグインハイブリッド」です。
プラグインハイブリッドとは?
モーターとエンジンによる走行を適宜切り替えて走行するのが、プリウスをはじめとしたハイブリッド車です。モーター走行時はバッテリーに蓄えた電力を使用しますが、その電力はエンジン出力を発電用モーターに回すことによって作り出しています。つまり、電力を作り出すためにエンジンが働いています。
これに対しプラグインハイブリッドは充電スタンドから、直接バッテリーに充電が可能です。さらにエンジンを使わずに、モーターだけで走るEV走行がハイブリッド車よりも長く設定されています。
(引用元)
日本でプラグインハイブリッドといえば、やはり三菱のアウトランダーPHEVです。EV走行可能距離はJC08モードで60.2km。買い物など街乗りならEV走行の範囲内に収まり、その間はCO2や環境汚染物質を排出することがありません。
(アウトランダーPHEV)
プラグインハイブリッドの利点はまだあります。仮にバッテリー残量がゼロになっても、そのあとエンジンによる通常走行が可能です。 さらにハイブリッド同様,エンジン出力をバッテリー充電にあてられます。
電気自動車も徐々に走行距離が伸びてきましたが、例えば日産の電気自動車の走行可能距離はフル充電でJC08モードで280km。往復を考えると140キロが限界となり、高速道路を使ったロングドライブには不安が残ります。各地に充電スタンドも設置されるようになりましたが、充電は給油と違って時間がかかります。
普段は環境に優しいEV走行、ロングドライブの際はエンジンによる通常走行。給油も充電も可能。ガソリンエンジンと電気自動車の長所を合わせ持つプラグインハイブリッドは厳しい環境規制をクリアする現在唯一の手段と言われています。
そのためベンツやBMWなどの海外メーカーやトヨタなど日本メーカーも本腰を入れるようになりました。電気自動車の走行距離や充電スピードが現在のガソリンエンジン車なみになるまで、今後はプラグインハイブリッド車は普及していく見通しです。
(プリウスPHEV:引用元)
日本メーカーで注目されているプラグインハイブリッド車はトヨタ「プリウスPHEV」です。去年4代目となる新型プリウスが発売されましたが、そのPHEV版です。発売時期や価格はまだ未定ですが、ハイブリッド車とは異なる専用デザインが用意されるなど力の入れようが伝わってきます。
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