クルマの性能がわかる諸元表
クルマの性能は「諸元表」という一枚のシートにまとめられています。諸元は仕様や性能を意味する「Specfication」を略したスペックとも言われ、この車はスペックが高い、といった使われ方をされます。
諸元表だけでそのクルマの全てがわかるわけではありませんが目安にはなります。CPUやHDD、グラフィックカードといったスペックを見て、パソコンの良し悪しを推測できるのと同じです。そこで今回から諸元品を見る際のポイントについて解説します。
諸元表に記載されている項目は次の通り。
- 車名、型式
- 駆動方式
- 類別
- 全長、全幅、全高
- ホイールベース
- トレッド
- 最低地上高
- 室内長、室内幅、室内高
- 車両重量
- etc
車名、型式
クルマの名前というと「プリウス」「フィット」「デミオ」といった言葉が浮かぶと思います。しかしこうした名称は「ペットネーム」と呼ばれる商品名で、諸元表に使われることはありません。
(プリウスはペットネーム。車名と型式はトヨタDAA-ZVW55です)
諸元表や車検証など公的な書類では、クルマは車名と型式によって分類されます。車名には自動車メーカー名が使われ、型式はアルファベットと数字がそれぞれ使われます。
日産・GTRは車名と型式で表現すると「ニッサンCBA-R35」です。クルマ好きはこの型式番号の一部を使って、現行モデルのGT-Rを「R35」といったふうに表現する場合もあります。
(現行モデルの日産GT-R。R35と呼ぶ人もいます)
ちなみに車検証にはクルマ1台1台を識別する「車体番号」があります。型式はこの車体番号の頭にも記載されています。
室内長、室内幅、室内高
室内長はインパネの最もせり出した部分から、最後列シートの背もたれ後端まで。室内幅は左右のドアの最も離れた部分。室内高は天井の最も高い部分から垂直に下ろした長さ。これらは合わせて「室内寸法」と言われています。
(引用元)
室内寸法は目安にはなりますが、実際に感じる広さ・狭さそのままではありません。頭上の余裕(ヘッドクリアランス)や膝と前方シートの背もたれとの余裕(ニークリアランス)など諸元表の数値には現れない部分が大切です。
圧迫感や開放感は実際の距離や容積だけでなく、視界にも影響されます。前方や左右がよく見えると、圧迫感が弱く開放感を覚えます。ミニバンは車体が大きく運転が心配と考える方がいらっしゃいますが、実は逆。目線が高く、その分だけ周囲を見渡せるので運転がラクです。
試乗や展示車で乗り込む機会には、ヘッドクリアランス、ニークリアランス、視界の良し悪しなどを意識してみてください。ただなんとなく座るよりも、もっとそのクルマのことがよくわかるようになります。
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