2016年もいよいよ後半になりました。前半はマイナーチェンジが多く、ニューモデルやフルモデルチェンジはわずか4台。
<2016年前半に発売されたニューカー>
- パッソ/ブーン(トヨタ/ダイハツ)
- クラリティフューエルセル(ホンダ)
- バレーノ(スズキ)
- イグニス(スズキ)
しかも燃料電池車であるクラリティフューエルセルは一般販売は行わず、当面はリースのみ。バレーノはインド生産を輸入するというなんとも寂しい状況が続いていました。
しかし9月以降は続々とニューカーが登場します。そこで今回は2016年後半に発売されるクルマを月別に紹介していきます。
9月
フリードのフルモデルチェンジ
(引用元)
フリードはホンダの人気コンパクトミニバン。このカテゴリーは長年、ライバル不在でフリードの一人勝ちが続いていました。しかし、トヨタが去年発売したシエンタによってその状況が一変。フリードは売り上げ首位から陥落しました。今回のフルモデルチェンジによって首位奪還になるかが注目されます。
フリードの強みはハイブリッド4WDの存在です。シエンタも「ハイブリッド車の2WD」や、「ガソリン車の4WD」はありますが、どちらも満たすグレードは存在しません。ハイブリッドの4WD化は難しく、新型もプリウスの4WDが設定されたことで「死角なし」と評されました。
後は価格や燃費でどこまで頑張れるか。燃費に関しては、後出しゆえにシエンタ超えが期待されます。価格も抑えなければ、営業力で勝るトヨタに打ち勝つのは難しいでしょう。
ムーヴの派生モデル「ムーブキャンバス」
(引用元)
軽自動車を専門に扱うダイハツの新型車です。名前はムーヴですが、形はどちらかというとタントに近いボックス形状。ムーヴとタントの中間的存在です。
ユーザー層を若い女性に設定し、「かわいい」「使い勝手の良い」クルマとして開発されました。ミラに対するミラココア、アルトに対するアルトラパンののような位置づけ。
リアシートから引き出せる「置きラクボックス」は買い物に便利。両側スライドドアとの組み合わせによって、荷物を積み入れてから運転までがとてもスムーズに行えます。生活目線を重視した開発が得意なダイハツらしい一台です。
10月
インプレッサのフルモデルチェンジ
インプレッサはスバルのコンパクトカー。マツダのデミオあたりがライバルになります。水平対向という珍しいエンジンを積み、走りにこだわるマニア向けのメーカーでしたが、最近は世界最高水準の先進安全装備「アイサイト」によって一般ユーザーにも人気を得ました。
フルモデルチェンジの注目ポイントは「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」です。車体ねじり剛性や横曲げ剛性など、シャシーの各剛性を1.7倍〜2倍まで高め、クラス上の欧州車と同等レベルの走りを実現。開発陣自ら「レオーネからレガシィに変わったくらいの進化」と豪語しています。
スイフトのフルモデルチェンジ
スイフトはスズキのコンパクトカー。インプレッサ同様、走りの良さに定評があります。今回のフルモデルチェンジではエンジンもプラットフォームを一新。
プラットフォームは100kg近く軽量化し、重量は900kh前後に。従来の1.2Lデュアルジェットエンジンのほか、1Lターボや1Lマイルドハイブリッドが設定される模様。現在は軽自動車市場が飽和。今後は1Lエンジンを積む「リッターカー」の増加が予想されていますが、スイフトもその一台です。
スイフトには「後席が窮屈」「積載量が少ない」という欠点がありました。しかし、スズキはバレーノを用意することで、そうしたユーザーの声に対応。走りなら「スイフト」、使い勝手も求めるなら「バレーノ」と住み分けすることで、スイフトが持つ「欧州テイストの走り」をさらに向上させています。
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