まだ格安車検をお探しですか?
毎度お世話になっております、水原車輌販売の下間です。
車検って定期的に結構大きなお金が出て行くので時期が分かっていても大変ですよね。当店でも、車検をなるべく安くしてくれ、という相談をよくうけます。そして、できるだけそれに答えています。そんな中で、車検を安くするということについて、お客様の側として知っていた方がいいという情報をまとめてみました。
今回の記事は、車検を安くする方法についてプロの視点で解説しています。今年車検を迎える人には役に立つ情報ですので、どうぞ楽しみながら読んで頂ければ幸いです。
・格安な車検は存在しない
なんて言い切ってしまうと身もふたもないですが、
格安な車検はないです。
“えーーっ何言ってるの!?”
“水原車輌さんはぼったくりか!?”
という声が今にも聞こえてきそうです(笑)
そして格安を看板にしている業者さまから苦情・お叱りを受けるかも知れませんが、
あくまでも車屋歴40年、1万台を超えるクルマを車検整備してきたプロの一意見です。
“そんなこというけどさ、CMやチラシでたくさん目にする じゃないか??”
おっしゃりたいことは、よ〜く分かります。
ただ
“格安と銘打っている車検を受けたものの、交換品目が多く結局はいつもの車検と金額が変わらない”
“チラシに書いてある費用意外にも色々かかって、むしろ普段より高くついた”
・・・そういった声は少なくありません。
なぜそういった事がおこるのか、格安で車検を受ける事はできないのか、車検において格安とは何を意味するのか、このページで全て解説しますので、ぜひおつきあいください。
終着点は大体一緒な車検総額費用
単刀直入にいうと車検にかかる費用は、大手販売店も中小なクルマ屋も大きな違いはありません。ただし、ディーラーはやや高くなる傾向にあります。
そもそもディーラーの工賃レートと私ども販売店の工賃レートはディーラーのが高く設定されています。それから部品の仕入れルートがメーカー純正で他の選択肢がなかったりです。ただ、私どもから見ると若干高いかなという程度です。格安車検とうたっていてもディーラーより高くつく店もあるのでお店による比較も難しいところです。
なぜ、自動車屋の間で車検の費用にそれほどの差がでないのか、順番に解説していきます。
理由その①そもそも車検とは?
車検という制度はみなさまご存知のように国が定めている制度で、車検に通ったクルマが公道を走る事ができます。
そして車検制度を監督しているのが陸運局で、検査に通る、通らないの明確な基準があります。
車検が通らなければ道路を走れませんので、通らない箇所に関しては必ず整備する必要があります。車検に通らない箇所が3カ所あれば3カ所全部修理しないといけないわけです。修理すれば部品代や整備工賃がかかります。
先ほど少し触れましたが交換部品に関しては、純正を使う、社外品を使う、中古を使う、などで若干の高い安いの差はでできます。
今説明した整備代(部品代+工賃)の他に値段の違いがでてくるのが、車検基本料(法定点検整備料)・検査代行費です。法定費用にあたる自賠責や重量税、申請書類代は値引きがききません。
たくさんあげましたがこれらは、どんな車屋でも必ずかかります。いくつか値引きがきく項目もありますが、それを全部相場より安くすれば格安車検ができると思います。
しかし実際は検査代行費用が無料のかわりに工賃を高く設定したり、どこかで調整していることがほとんどです。
結論をいうと、場合によっては若干安いことはあっても、格安といえるほどの業者さんは見たことがありません。
理由その②プロの技術は安くない
意外に思われるかもしれませんが、車検整備をする私達整備士は技術の安売りはしません。当店でもそうですが、格安車検を売りにしているお店や大規模カー用品ショップとて例外はありません。
私もこの業界に長いですが、工賃が特別安いお店は見た事がありません。一般的には用品を安くする場合、工賃は比較的高めに設定していることが多いようです。パーツを定価でだしているお店でも、工賃が良心的だったりします。平均(?)すると、大手も、中小零細もたいした差はないです。
例をあげると、お医者さんが診察代を格安にしていないのと同様に、クルマを直す整備士も安易に工賃はさげないということです。
その③比較のしようがない
これはオマケ的な理由ですが、“厳密には車検代の比較はできない”というのが現実です、説明しますね。
すこし極端な例ですが新車から3年目のクルマと、10年以上乗っている車とでは、後者の方が車検代が高くなる傾向にあります。車は消耗品のかたまりなので、経年によってどうしても交換箇所・修理箇所が増えていきます。
ただ、あくまでも機械なので悪いところを直せばまたしばらく乗れます。マフラーが腐食して折れて交換した場合、その新しいマフラーが腐食して折れるまで長く使えます。
例えば10年目を目処に、まだまだ長く乗るためのかなりしっ.かりした車検整備をしたとします。すると12年目の車検代はあまりかからない。古い車だったとしても、そういうことがザラにあります。
このあたり、毎回車検を受ける店が変わってしまうと、店選びをもって高いとか安いとかいえないわけです。クルマの状態によって高くなる車検と安くなる車検がある、といった方が正確です。
それから車検前の見積もり、これもおおよその費用、目安であって整備するまではかかる費用は正確には分からない。実際に整備をしてはじめて状態がわかる箇所も多々あるからです。また、車検を通すために必須ではないが、なるべくその時点で交換した方がよいという部品もあります。このあたりはお店の違いというより、クルマを整備する整備士の目・考え方によるところが大きいので、比べようがありません。
本当に正確な意味で、車検費用を比べるというのは、こういうことです。
“車検に必要な交換部品・修理箇所などの整備内容を熟知したうえで、A店で車検整備をしてもらってから、また整備前の状態に戻してもらい、それからB店で再度車検整備をしてもらう、そして金額を比べる”
いかにそれが現実的でないことがお分かり頂けると思います。
どんなに“見積もりの範囲で抑えます”
というキャッチフレーズを使っていても、よく探してみてください、
見積もり額を超えるような整備箇所が出た場合はご連絡します と小さくかいてありますから
見積もりに関してはお店のスタンスによって、最初に高い見積もりをだしてその金額内で確実に収める、という店や、見積額を安くしてまずは入庫してもらう、というお店と、そのあたりは様々です。
というわけで色々書いてきましたが、車検費用が各社似通ってきたり、一概に高い安いはいえないというようなイメージはできたかと思います。
“読めば読むほど車検を安くする方法から離れていくじゃないか〜”としかられそうなので、そろそろ結論にに入らせて頂きます。
カーライフプランで車検を安くする
ようやく本題です(笑)なるべくスパッと解説しますので、もう少しついてきてください。
さてかかる費用はどうしてもかかる車検ですが、それでも車検代を安くする事はできるのかというと、できます。
安くするにあたり、実は一番大事なのはあなた自身のカーライフプランです。
・クルマが古くなった、もう十分に乗った、或は事情によりクルマを手放す予定だ、等々で次回車検前に別なクルマへの乗り換えを検討している
→法定点検+車検に通れば良い最低限の整備を依頼する
先ほど折れたマフラーの話をしましたが、新品のマフラー交換で車種によりますが3万円程度かかります。これを応急的に、溶接やパテ塗りで車検に通る状態にするのだと数千円です。これだけで2万円以上かわります。マフラーは一例ですが、応急的な整備で車検代を抑えられる箇所は結構あるものです。整備士立ち会いでお車を確認すれば、対応できるかと思います。
繰り返しますが、短期的に乗り換える方の場合です。安全面に関しては必ず整備士のアドバイスをうける必要があります。
・クルマはまだまだ乗りたいが、車検代は抑えたい
→車検の1年~半年位前にくらい前に車屋にいき、相談する。
少し触れましたが整備には車検にどうしても必要な整備と、必須ではないが安全上実施する事が望ましい整備があります。オイル交換と車検時くらいしか点検をしない方だと、どうしてもその両方の整備が車検時にまとめてかかってきます。なので、車検の年は少し早めに車屋へいき、その年の車検の費用をなるべく安く済むよう、相談してみてください。12ヶ月点検などで、事前に整備しておけば車検の費用は抑えられます。(点検時に整備することで、車検時の総額は抑えられる)
中古パーツに関しても、車検直前では手に入れられなくても、時期にゆとりがあればその間に調達できるかもしれません。
純正〜社外〜中古で、それぞれ一万円以上変わる事もザラです。
何はともあれ大事なのはちょくちょくクルマ屋とお話することです。私達もとしてもお客さんの顔がよくわかると、
“今回の車検では、直さないけど、年内にはもう一度きてくださいね”
という対応もできます。車検時にしかお会いしないお客さまだと、どうしてもそのあたりのやりとりが難しくなってくるので、2年ごとにしっかりした整備になったりします。
いずれにせよ、少しでも安全に車検費用を抑えるには、クルマの状態に詳しくなり、必要な時期に車屋にいき行き、その都度対策をしていく、ということが大事です。これはなにも整備に詳しくなれということではなく、クルマに関心をもち、ちょくちょく車屋とコミュニケーションをとることで徐々に分かるようになってきます。
当店にはコーヒー・お茶だけを飲みにくるお客さまもたくさんいらっしゃいます。ちょっとした息抜きやおしゃべりに来て頂き、クルマを見せて頂くだけでも、十分です。
終わりに
いかがだったでしょうか?車検代を安くおさえるには
自分とクルマ、そしてクルマ屋とうまくつきあう事が一番大事
ということ意識していただければと思います。
ここで紹介したあなたのカーライフプランに基づいた相談は、車屋さんは快くのってくれると思います。
当店でもコミュニケーションを第一にして、お客様の要望には喜んで“できる限り”お答えしています。
車検はもちろん、カーライフ全般でお気軽にご相談ください。長い記事をお読み頂きありがとうございました。
ご質問、不明な点があればお気軽にお問い合わせください。
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