使い勝手に優れたコンパクトミニバン
ホンダフリードはターゲットはずばり「家族」です。ひろびろとした3列シートで旅行にもでかけられ、かつ普段の買い物などでは小回りもきく。いわゆる「コンパクトミニバン」というスタイルです。
ホンダには「マン・マキシマム・メカ・ミニマム」という発想があります。エンジンなど機械が占めるスペースを最小化し、その分だけ人間が乗るスペースを最大化するという考えです。
技術というのは進むにつれて、小さくなっています。これはクルマだけに限らず、たとえばパソコンや携帯電話にも言える事です。ホンダはこうした試みにとても熱心です。
たとえばコンパクトカーの走りとなったフィットは、燃料タンクをできるだけの薄くしてそれを座席に下に置くことで、従来よりもずっと室内空間を広くしました。
この「メカ部分を座席の下に置く」のはホンダの得意技です。もちろんハイブリッドカーであるフリードにも使われています。ハイブリッドカーは電気の力を使う以上、モーターとバッテリーが必要になります。
フリードはこのバッテリーを小型化、三列目のシート下に配置しています。ちなみに燃料タンクも薄くして、やはり二列目シート下に設置されています。
だからこそコンパクトでありながら、室内は広々という相反する二つの要素を両立。ハイブリッドカーだからこそ、燃費も21.6km/Lという低燃費を実現しています。
運転しやすい広々とした車内
写真を見るとわかりますが、フリードのダッシュボードやセンターコンソールは三段構造になっています。上段が運転手のための計器類があるインパネ。中段がエアコン吹き出し口とナビ。下段がオートエアコンとシフトレバーになっています。
このため中段が台のようになっており、物を置けるスペースになっています。高さがあるミニバンだからこそできる作りです。
また二列目はキャプテンシートとタンブルシートの二種類が選択可能です。
キャプテンシートは6人用。二列目シートが左右に独立しており、車内で全てのシートに移動できるようになっています。
室内に余裕があるのでシートの両側にアームレスト(肘掛け)が用意されています。オフィスチェアでも肘掛けがあるだけで疲れにくくなります。ロングドライブには最適です。
タンプルシートは7人用です。タンブシートは二列目シートが三人席になっています。そのため席の移動はできませんが、より多くの人員を運べます。また3人席は2対1のベンチシートになっています。
ベンチシートでは赤ちゃんを寝かせて世話をする、といったことが想定されています。家族構成が違えばクルマに求められる機能も異なります。自分の家族にあったスタイルが選べるのもフリードの魅力です。
使い勝手と安全性
人が多くなればなるほど、荷物が増えてしまいます。旅行などは特にそうです。フリードは両側スライドドアを使用。荷物の積み込みはもちろん、両手に赤ん坊を抱えたママさんもラクラク乗り降りできます。
また3列目シートははね上げ可能です。シートをはね上げればそこが自転車や大型テレビなどの積み込みめます。ハッチゲート開口部は縦1120mm、幅1160mmと大口なっています。その割に床の高さは低く抑えられているので、荷物を過度に持ちあげる必要がありません。
セダンのトランクだとお腹や胸あたりまで持ちあげなくてはなりません。この辺たもミニバンの強みです。
家族を乗せるクルマだからこそ安全性にも気になります。夜道や雨天でも明るく照らしてくれる大光量ディスチャージヘッジライトは自動で照軸が変わります。
他にも全ての席に3点式シートベルトを採用、運転席と助手席は万一の際に首への衝撃をやわらげる「頸部衝撃緩和シート」になっています。
またボディ全体が衝突安全設計が施されています。これは自分はもちろん、相手車両や歩行者への衝撃吸収まで考えられた安全性の高い作りです。
まとめ
「便利、広い、低燃費」。今回紹介した内容は一言でまとめればこうなります。新車価格176万~234万という中価格帯に抑えながら、ファミリー層が求めるモノにしっかりとこたえたベーシックなコンパクトミニバン。それがホンダ「フリード」です。
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