欧州メーカーが続々と参入しているPHEV市場。国内で孤軍奮闘をしているのが三菱の「アウトランダーPHEV」です。
EV走行可能距離が60kmと街乗りならほとんどガソリンを使わず、バッテリーがなくなればガソリンで走行可能。
電気自動車とハイブリッド車の長所を合わせ持つ人気車ですが、なんと今回、一部機能がスマートフォンによって外部から操作される恐れがあると、三菱から発表されました。
この事実を明らかになったのは、イギリスの情報セキュリティ会社からの指摘によるもの。
問題になったのは「三菱リモートコントロール」。
アウトランダーPHEVのオプションとして用意されている「三菱リモートコントロール」(5万4000円)は
- エアコンのオンオフ
- ドア開閉、ヘッドライト点灯などの車両情報確認
- ヘッドライト、ポジションランプの点灯
といった操作をスマホアプリを使って操作できます。
この遠隔操作時にパソコンでもおなじみの無線LANシステムWi-Fiを使用しており、通信中に第三者に接続パスワードを解読され侵入される恐れがあるそうです。
侵入されると、
- 盗難防止アラームの解除
- エアコンのオンオフ
- タイマー充電の設定変更
などを勝手に操作される可能性があります。
幸いにもクルマのドア解錠やパワースイッチなどは別のオペレーションになっており、すぐさま命の危険や盗難の危険に繋がる心配はないとのこと。
現在、三菱はWi-Fiのセキュリティ向上を検討しており、三菱リモートコントロールの使用停止を利用者に呼びかけています。
現代の自動車はその制御をほぼコンピューターに任せています。だからこそ自動運転といった便利な機能が導入されていますが、ハッキングといった新しい危険も生まれています。
実際、その二つは同じコインの裏表のようなものです。つい先日もプレイステーション3を世界で初めてハッキングした伝説のハッカー「ジョージ・ホッツ」がわずか一ヶ月で自動運転システムを開発して話題になりました。
彼曰く「パソコンのハッキングと変わらない」とのこと。
どんな技術も便利と危険は隣り合わせです。クルマの電子デバイスに侵入しようとするハッカーは今後も増えると思われます。各メーカーには慎重に対応してほしいものです。
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