クルマのドアには、ヒンジドアとスライドドアの2種類があります。ヒンジドアは一般家庭の玄関で使われるヒンジ(蝶番)が使われています。一方、スライドドアはふすまのような引き戸です。
ヒンジドアは構造がシンプルなため多くのクルマに使われています。最近は乗り降りを考量して、90度まで開くものもあります。ただヒンジドアを大きく開くにはクルマの側面にスペースが必要です。そのため積み下ろすの多い用途にはあまり向きません。
(ドアが90度開閉するミライース・引用元)
進化するスライドドア
スライドドアならこうしたスペースは必要ありません。ただし、機構が複雑で「重い」という欠点があります。そのため走りは重視されず、居住性や積載性を求められるミニバンや軽トールワゴンなどで使われます。
スライドドアは近年のミニバン需要の高まりとともに、大きく進化しています。
・オートクロージャー
オートクロージャーは半ドア状態まで閉じると、自動で最後まで閉まる機能です。重いスライドドアを勢いよく閉めようとすると、手を挟むなど事故につながる危険性がありました。しかし、オートクロージャー機能があれば、それほど勢いがいらないので事故防止に繋がります。
・電動スライドドア
電動スライドはボタンひとつでドアを開閉できます。開ける時にも力をいらず、子供でも開閉できます。また大人でも買い物袋や段ボールなど荷物の積み込みの際は便利です。さらに最近出たばかりの新型セレナでは、クルマのステップ下に足を滑らせると自動で開閉する「ハンズフリーオートスライドドア」を搭載して話題になっています。
ピラーレス車
ドアとドアの間にある柱を「Bピラー」といいます。このピラーを取り去った構造を「センターピラーレス」「Bピラレーレス」と言います。ダイハツの軽自動車「タント」のミラクルオープンドアがその代表例です。
(中央に柱がないダイハツ「タント」・引用元)
ピラーレスと言われても実感が沸かないかもしれませんが、体験するとその便利さがよくわかります。柱が一つ無いだけで開口部が大きく広がり、乗り降りしやすくなります。お子さんのいる家庭では重宝するでしょう。
ピラーはクルマの基本性能である「剛性」を高めています。センターピラーレスのドアは内部にピラーに相当する構造が備えることで、剛性を確保しています。スポーツカーのような走りを求めるなら別ですが、買い物や送迎といった日常的な用途なら問題ありません。
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