欧州で増えるPHEVカー
欧州にはCO2排出総量削減という取り決めがあります。これに対応するため欧州は常に環境性能を高め続けなくてはなりません。
その切り札であった「クリーンディーゼル」の信用はフォルクスワーゲンの排ガス不正問題によって完全に失墜。パワートレーンの電動化推進は完全に規定路線になりました。
とはいえ電気自動車はまだまだ道半ばの技術。そこで白羽の矢が立ったのが電気自動車とハイブリッドカーの長所を合わせ持つPHEV、プラグインハイブリッドです。
今回の紹介するVWパサートGTEもプラグインハイブリッド車。先日導入されたゴルフGTEはGTIにも匹敵すると評価されました。このパサートGTEもやはりGTカーの性能とエコカーの経済性を高いレベルで両立しています。
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パワートレーン
パサートGTEのパワートレーンは4気筒1.4L直噴ターボに駆動用モーターを組み合わせ、湿式クラッチの6速DSGを搭載したもの。
システム総合出力は218PS/40.8kgm。これはガソリン車の2Lターボ級に匹敵します。0-100km/h加速は7.4秒。車格を考えればスポーティと呼んで申し分ない数字です。
なおバッテリー充電は急速充電非対応。満充電にかかる時間は200Vで約4時間です。EV走行可能距離は51.7km。なお三菱のPHEV車「アウトランダーPHEV」は急速充電対応、満充電まで4時間、EV走行可能距離が60km。純粋なエコ性能ではアウトランダーに軍配が上がります。
ハイブリッド車の先進性はやはりプリウスが一番であるのと同じように、このあたりは三菱に技術の蓄積があると考えてよいでしょう。
乗り心地は?
とはいえクルマの良し悪しは「エコ性能」だけで決まるものではありません。ハッチバックのゴルフばかりがもてはやされ、セダンのパサートは地味な存在ですが、その実力は本物。FF系Dセグメント車でも、抜きん出た静粛性や快適性です。
パサートGTEでも、それは顕在。モーター仕様でエンジンの静粛性が上がると、逆にシャシーの騒音が気になってしまう場合があります。しかし、パサートGTEは元々の遮音性が高く、耳障りになりません。
またモーター走行時は回生ブレーキの効きも3段階で調節可能。回生ブレーキは電力を生み出しますが、あまりに強いとブレーキの度につんのめってしまい、乗り心地が悪化します。単にハイブリxtこうした所まで考慮して
この辺りがフォルクスワーゲンを高い次元でのクルマ作りと言えるでしょう。
価格は?
パサートGTEはセダンが519万9000円、ステーションワゴンのパサーとGTEヴァリアントが539万9000円です。また環境に配慮したPHEV者なのでCEV補助金10万8000円が交付されます。
往復を考えて片道20キロであればEV走行だけで賄えます。つまりガソリンが必要ないということでランニングコストは抜群です。若干「華がない」印象あありますが、上質な走り心地を考慮すれば「高すぎる」ということはないでしょう。
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